審査落ち
債権譲渡禁止特約があると審査落ちする?契約書の確認ポイント
売掛先との契約書に債権譲渡禁止特約があるとファクタリング審査で落ちるのか、対応可能な会社はあるのか、契約書のどこを確認すればよいか、債権譲渡登記との違いを整理します。民法改正で譲渡禁止特約の効力がどう変わったかも押さえます。
結論
債権譲渡禁止特約があるからといって必ず審査落ちするわけではありません。
ただしファクタリング会社によって対応方針が異なります。そのため契約書の内容確認が重要です。
債権譲渡禁止特約とは
契約書に「債権を第三者へ譲渡してはならない」という趣旨の条項が記載されているものです。
大企業との契約・業務委託契約・システム開発契約などで見られることがあります。
なぜ問題になるのか
ファクタリングは売掛債権を譲渡する契約です。そのため債権譲渡禁止特約との関係が問題になります。
詳細はファクタリング契約の重要ポイントを参照してください。
特約があると絶対に利用できない?
結論から言うと絶対ではありません。
現在の実務では債権譲渡禁止特約があっても取り扱うファクタリング会社は存在します。ただし審査は慎重になります。
詳細は審査落ちの理由と次の選択肢を参照してください。
審査で見られるポイント
- 売掛先の属性
- 契約内容
- 通知の必要性
- 譲渡後の回収可能性
など、です。
落ちやすいケース
- 特約あり + 売掛先信用が低い
- 特約あり + 新規取引
- 特約あり + 契約内容が不明確
など、です。
通りやすいケース
- 大企業との継続取引
- 官公庁関連債権
- 長期間の取引実績
など、です。
契約書のどこを確認する?
確認したい文言例:
- 「債権譲渡を禁止する」
- 「事前承諾なく債権譲渡できない」
- 「第三者への譲渡を制限する」
など、です。
経営者の方々へ
契約書を読まずに「利用できない」と判断するのは早計です。実際にはファクタリング会社ごとに対応が異なります。
まずは内容確認が判断の起点になります。民法改正(2020年4月)以降、譲渡禁止特約が付された債権であっても譲渡自体は有効とされています。会社によっては相談に応じてくれます。
債権譲渡登記との関係
混同されやすいですが別の話です。
- 債権譲渡禁止特約: 契約上の制限
- 債権譲渡登記: 譲渡事実の公示
詳細は債権譲渡登記のしくみを参照してください。
譲渡禁止特約は「無効」ではなく「実務上の障害」
2020年4月施行の改正民法により、譲渡制限特約が付いていても債権譲渡そのものは有効になりました。「特約があるから譲渡できない」というのは、現在は正確ではありません。
ただし実務上の障害は残っています。改正後も、債務者(売掛先)は譲渡人に対して弁済すれば免責される扱いが維持されているためです。つまり買主から見ると、
- 譲渡は有効に成立する
- しかし売掛先は従来どおり利用者の口座に振り込んでよい
- その資金が利用者を経由して買主に渡らないリスクが残る
という状態になります。買主が警戒するのはこの一点です。
打てる手
① 3社間にする — 売掛先の承諾を取れば、支払先が買主に確定するため障害が消えます。最も確実です。
② 譲渡制限特約の無い債権を先に出す — 複数の売掛先がある場合、特約の有無は契約書ごとに違います。通しやすい債権から出すのが実務です。
③ 次の契約更新で特約を外す交渉をする — 短期的な解決にはなりませんが、継続取引なら効きます。
契約書を確認する際は「譲渡禁止」「譲渡制限」「第三者への譲渡を禁ずる」といった表現を探してください。基本契約書の後半にある一般条項に入っていることが多く、見落としやすい箇所です。
売掛先に知られる?
必ずしもそうではありません。ただし契約内容によって異なります。通知条項の確認が必要です。
詳細は通知・承諾条項の読み方を参照してください。
業種別の対処パターン
IT業: 業務委託契約書の譲渡条項を最優先で確認してください。SES契約には譲渡禁止が含まれることが多くあります。
人材派遣業: 基本契約書を確認しましょう。労働者派遣契約は譲渡禁止が原則含まれます。
建設業: 注文書だけでなく元請との基本契約書も確認してください。下請債権でも譲渡禁止条項がある場合があります。
広告業: 継続契約の内容確認が必要です。代理店契約には譲渡制限が含まれる例が多くあります。
次に取るべき3アクション
1. 契約書を確認する: 売掛先との基本契約書を取り出し、「譲渡」を含む条項をチェックしてください。
2. 特約内容を整理する: 特約があった場合、文言を正確に控えて、ファクタリング会社へ相談時に共有しましょう。
3. 複数社へ相談する: 特約付き債権の取扱方針は会社ごとに異なります。対応経験が豊富な会社を選んでください。
ファクタリングは借入ではない
ファクタリングは債権譲渡契約です。借入契約ではありません。そのため担保や保証人ではなく、債権の法的有効性が重視されます。
手数料相場
| 契約形態 | 手数料 |
|---|---|
| 2社間 | 5〜20% |
| 3社間 | 1〜9% |
特約の有無で一律に決まるものではありません。
まとめ
債権譲渡禁止特約は審査に影響する要素の一つです。しかし、それだけで利用不可になるわけではありません。
重要なのは契約内容を正確に確認し、対応可能な会社を探すことです。審査基準や取扱方針は会社ごとに異なるため、複数社へ相談しながら最適な選択肢を検討しましょう。
各社の手数料・対応条件はファクタリング会社の比較で確認できます。
よくある質問
必ずではありません。2020年4月施行の改正民法により、譲渡制限特約が付いていても債権譲渡そのものは有効になりました。ただし実務上の障害は残ります。改正後も債務者(売掛先)は譲渡人に弁済すれば免責されるため、買主から見ると入金が利用者の口座に振り込まれるリスクが残るからです。買主が警戒するのはこの一点です。
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参考(一般的な公的情報源)
記載内容は一般的な目安であり、最新の制度・統計・公式情報は次の各機関や各社公式サイトでご確認ください。経済産業省・財務省・国税庁・厚生労働省・金融庁・中小企業庁。各ファクタリング会社の手数料・対応条件は必ず公式サイトでご確認ください。
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